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北陸・甲信越地方

宇奈月温泉(富山県黒部市)【開湯の歴史】

北陸・甲信越地方
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黒部峡谷玄関口の温泉

「宇奈月温泉」は黒部峡谷入口となる黒部峡谷鉄道の宇奈月駅周辺に広がる富山県黒部市の温泉です。

黒部川の渓谷沿いに旅館、ホテルや保養所が建ち並び、県内最大規模の温泉街があります。

源泉は黒部川上流の黒薙温泉から7㎞にもなる管を使用して引き湯しています。

泉質は無色透明の単純温泉、泉温は90℃以上、1日約3千トンの豊富な湯量を誇ります。

宇奈月温泉駅
宇奈月温泉駅 / by Travel-Picture

温泉の開湯・歴史

「宇奈月温泉」の開湯は大正12年(1923年)に黒部川上流の「黒薙温泉」から引き湯をした事から始まりました。

元々は桃の樹林の大地だった宇奈月を一大温泉地にする開発は黒部の電源開発の歴史と共に進みました。

黒部峡谷は黒部ダムといった大規模な電源開発の歴史があり、宇奈月駅近くには電源開発の歴史と黒部の自然が学べる黒部川電気会館があります。

温泉も何もない大地の宇奈月に7㎞も先から引き湯するのはとてつもない労力と資金が必要でしたが、黒部の電源開発という壮大な計画があったからこそ峡谷の入口としての「宇奈月温泉」が発展したと考えられます。

黒部川@宇奈月温泉
黒部川@宇奈月温泉 / by houroumono

黒部峡谷内には古くから鐘釣温泉、祖母谷温泉、黒薙温泉などがありましたが、いずれも峡谷の奥深くで樹林に囲まれた道もないような地であり、地元民が細々と利用する温泉でした。

温泉があっても気軽に利用できる場所ではなく、せいぜい地元民か見廻りの役人が利用する程度でした。

交通の便が悪い山奥の温泉は長らく未開発のままでしたが、「宇奈月温泉」がそうした奥地の「黒薙温泉」から7㎞もの長い距離にわたって引き湯管を巡らしたからこそ、温泉の恩恵を受ける事となったわけです。

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