吾妻山中腹の名湯
「高湯温泉」は吾妻山中腹の標高約750mの地に湧く福島県福島市町庭坂の温泉です。
磐梯吾妻スカイラインの福島県側の入口の手前に十数軒の旅館と1軒の共同浴場が立ち並んで温泉街を形成しています。
山形県の「白布高湯」と呼ばれる「白布温泉」、「最上高湯」と呼ばれる「蔵王温泉」、そして「信夫高湯」と呼ばれる「(吾妻)高湯温泉」を「奥羽三高湯」としています。
泉質は酸性・含硫黄‐アルミニウム・カルシウム硫化塩泉、泉温は42~51℃、湧出量は毎分3,258リットルです。
硫黄濃度が高い温泉で、「万座温泉」、「月岡温泉」の次に濃度が高いとされ、高い薬効から「東北の草津」とも称されており、平成11年(1999年)には国民保養温泉地にも指定されています。
高湯温泉の開湯の歴史
開湯は天文年間(1532⊸1555年)の発見とされ、その後湯税を納税した記録もありますが、正式に温泉として営業するようになったのは慶長12年(1607年)といわれています。
慶長12年に宍戸玉右衛門が信夫屋旅館、そして菅野国安が安達屋旅館を営業を始めた記録があります。
江戸時代の当時から「高湯温泉」は「一切の鳴り物を禁ず」との決まりがあり、歓楽街とは一線を画した本格的な湯治場として発展してきました。
開湯400年を迎えた2007年を過ぎた現在でも開湯当初からの決まりを守って、歓楽街としてではなく静かな温泉を楽しんでもらう湯治場となっています。
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