西山温泉(山梨県南巨摩郡早川町)

早川の渓谷沿い湧く温泉

「西山温泉」は山梨県西部の県道52号線から37号線南アルプス公園線を奥深く進んだ早川の渓谷沿いにある山梨県南巨摩郡早川町の温泉です。開湯は文武天皇の時代の慶雲2年(705年)で都から流れて来た藤原真人が狩猟の最中に川の岩間より湧き出る温泉を発見したのがはじまりといわれています。藤原は偶然発見したその湯を使って湯船を造ったりして、隠れた名湯があると噂が人を呼び、次第に近隣の人々も訪れるようになりました。天平宝字2年(758年)には孝謙天皇が夢枕にて「甲斐の国、白鳳の深山に、諸病に効ある霊泉あり」とのお告げを受け、二十日間の湯治に訪れました。その後は早川を更に上流に上った「奈良田温泉」にも訪れています。「西山温泉」は武田信玄や徳川家康も湯治に訪れており、しばしば信玄や家康の隠し湯として紹介されています。

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慶雲閣

「慶雲閣」は「西山温泉」の代表的旅館で創業が温泉開湯の時期と同じ千三百年前という歴史のある旅館です。創業705年と最古の歴史があり、2011年には「世界で一番古いホテル・旅館(The Oldest Hotel)」としてギネス認定もされています。最古の歴史のある旅館とはいえ、平成9年に大幅な改修工事を行い、現在では鉄筋4階建て、全37室、内湯、露天風呂、貸切風呂を設けた立派な建物になっています。これまで源泉が4つありましたが、開湯千三百年を記念した掘削事業で新たな源泉を掘り当て、慶雲閣だけで合計毎分二千リットル以上の湧出量がある源泉を有しています。その豊富な湯量から共同の内湯や露天風呂だけでなく、客室風呂までが源泉をかけ流しで使用しており、ナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物泉(低張性アルカリ性高温泉)の温泉を存分に体感できます。

 

蓬莱館

西山温泉にある「元湯蓬莱館」は「慶雲閣」の手前にある昭和の雰囲気が漂う昔ながらの湯治宿です。源泉はナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物泉をかけ流しで使用しており、明治9年に建てられた旧館と増築された新館があり、浴場は旧館の1階にあります。女性専用の内風呂はありますが、大浴場はタオル着用可の混浴となっています。浴槽は3つに仕切られていてそれぞれ湯温が異なりますが、総じてぬるめなのでゆったりと長湯しやすくなっています。旅館なので宿泊客主体ですが立ち寄り入浴が可能なので、西山温泉の湯を気軽に楽しめる事ができます。

 

湯島の湯

「湯島の湯」は平成17年(2005年)8月にオープンした西山自然農園内にある源泉掛け流しの町営の日帰り温泉です。2001年に掘削を始めて2005年に営業開始しました。内湯はなく露天風呂だけの温泉ですが、雰囲気の異なる木風呂、岩風呂、石風呂と3種の露天風呂があり、洗い場には源泉が流れていて桶ですくって体を洗うという珍しい造りになっています。蓬莱館は日帰り入浴はできるといっても本来は旅館ですし、慶雲閣は宿泊利用のみですので、気軽に日帰り専用で入浴できる「湯島の湯」は人気も高いです。とはいっても施設には自炊できるコテージがあり、予約する事で宿泊しながら温泉を利用する事もできます。

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