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定山渓温泉(北海道札幌市南区)【由来・歴史】

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札幌の奥座敷の温泉

「定山渓温泉」は北海道札幌市南区定山渓温泉地区の豊平川上流に湧く温泉です。豊平川の川底から温泉が湧き、豊平川の川沿いに旅館やホテルが建ち並んで温泉街を形成しています。地下2千メートルから何百年もかけて自然湧出するナトリウム塩化物泉は北海道でも有数の湧出量を誇ります。「札幌の奥座敷」として札幌市街地から南へ約30㎞、車で約1時間の支笏洞爺国立公園内の山間部にあります。札幌市街地から国道230号線を通って約1時間とアクセスが良い為、札幌観光の一拠点として年間約240万人の観光客が訪れます。

定山渓
定山渓 / by Nao Iizuka

定山渓温泉の由来と歴史

定山渓温泉
JyoZanKei hot springs. / by MIKI Yoshihito

「定山渓温泉」は慶応2年(1866年)に現在の岡山県出身の曹洞宗の修行僧であった美泉定山が湯治場をつくった事にはじまります。温泉の存在自体は古くから先住のアイヌ民族に知られていましたが、当時そのアイヌの道案内で定山が温泉地に辿り着きました。定山は豊平川上流の現地に温泉宿を開いて湯治場とし、当時の開拓判官の岩村通俊に温泉場の建設を要望し、明治4年(1871年)には判官から湯守に任命されています。定山はその後も温泉場の開発に尽力し、小樽から定山渓間の開発の為に測量を続けるなどしました。定山の功績を讃え、温泉地区は「定山渓」と名付けられるようになりました。

大正7年(1918年)には定山渓鉄道が開通、大正12年(1923年)には「北海道三景」にも選ばれ、昭和24年(1949年)には支笏洞爺国立公園の一部に指定されています。豊平峡ダム、定山渓ダム、札幌国際スキー場などの周辺地域の開発も進んでいます。

昭和40年(1965年)からは河童伝説にちなんだ「かっぱ祭り」が開催されるようになり、地区内には数多くのかっぱ像が建てられるなどかっぱによる町おこしも進んでいます。平成13年(2005年)には温泉街入口にかっぱ家族の願かけ手湯がつくられ、手順通りに願をかければ願いが叶うとされています。

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