伊豆西海岸の温泉地
「堂ヶ島温泉」は伊豆半島西海岸の静岡県賀茂郡西伊豆町にある温泉です。西伊豆町は町内の約9割が森林区域で、東部は天城山系の山々が連なり、北部と南部は山脈が西海岸まで伸びており、西部の海岸一帯に温泉地が広がっています。西伊豆には堂ヶ島温泉、浮島温泉、ねぎの畑温泉、宇久須温泉の4つの温泉地と10本の源泉があり、総称して「堂ヶ島温泉郷」と呼んでいます。
「堂ヶ島」といっても実際は「堂ヶ島」という島があるわけではなく、西伊豆にある像島、中野島、沖の瀬島、高島の4島からなる「三四郎島」と蛇島などの周辺の島々からなる全体の地域を指す呼称で、「伊豆の松島」とも呼ばれる景勝地のことです。温暖な海洋性気候で年間平均気温が16℃となっており、温泉だけでなく海水浴場や遊覧船などのレジャーも充実したリゾート地として人気があります。
共同浴場「なぎさの湯」「しおさいの湯」「せせらぎの湯」「沢田公園露天風呂」
「堂ヶ島温泉」には「なぎさの湯」、「しおさいの湯」、「せせらぎの湯」、「沢田公園露天風呂」の4軒の西伊豆町町営の共同浴場があります。
町営浴場「なぎさの湯」は大浜海水浴場近くの高台にあります。露天風呂からは西伊豆からの海が見えて、特に地平線に沈む夕陽を眺めながらの入浴は最高です。海水浴場に近いので夏の海水浴シーズンには大変賑わいます。休憩室も有ります。
西伊豆町仁科浮島(ふとう)の「しおさいの湯」は国道136号線の田子南交差点から田子方面へ向かう途中のトンネル手前の枝道を行った先にある町営の共同浴場です。浮島海水浴場からわずか徒歩3分の所にあり、檜造りの内湯のみのこじんまりした浴場です。
西伊豆町中の「せせらぎの湯」は仁科川上流約1.5kmほどの川沿いにある浴場で、名前通り川のせせらぎが聞こえてくる静かな場所にあります。国道136号線の浜橋交差点から仁科川沿いの県道59号線を走ると、川の対岸沿いにあります。男女別の内湯と露天風呂を備え、町営の共同浴場の中でも最も広い施設です。
「沢田公園露天風呂」は仁科漁港奥の沢田公園内の断崖絶壁の上にある風光明媚な絶景露天風呂です。20台ほど止めれる駐車場があり、駐車場入口にて入浴料金を支払います。浴場は駐車場から断崖絶壁の高台への階段を上ります。断崖の上から潮風を感じながら岩造りの露天風呂に浸かって見る景色は「堂ヶ島温泉」の魅力を存分に伝えてくれます。海に沈む夕陽を眺めながら湯に浸かる事もできるので特に夕暮れ時の景色は最高です。
三四郎島とトンボロ現象
「堂ヶ島温泉」が広がる伊豆西海岸には「堂ヶ島」の名勝として名高い「三四郎島」があります。「三四郎島」は象島(伝兵衛島)、中野島、沖の瀬島、高島の4島からなる島々の総称で、西海岸沖合い約200mの海上にあります。
「三四郎島」は潮の干潮時に海が割れるように通り道ができる「トンボロ現象」が起きる事で知られています。「三四郎島」から海岸までの直線の海は浅瀬になっており、潮が引く事によって一番手前の象島(伝兵衛島)まで海底が現れて陸続きになるというわけです。
干潮は1日2回ありますが日毎に時間が変わります。観光協会のホームページなどで潮位時刻を掲載していますので確認する事もできます。「三四郎島」の「トンボロ現象」は静岡県の天然記念物に指定されており、堂ヶ島の観光名所となっています。
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