万座温泉(群馬県吾妻郡嬬恋村)

硫黄濃度が高い高地温泉

「万座温泉」は上信越国立公園内にある群馬県吾妻郡嬬恋村干俣の温泉です。標高2,160mの日本百名山の白根山の南西麓に湧出する温泉で、白根山の東麓には「草津温泉」があります。「万座温泉」は白根山の麓、標高1,800mの高地に湧出し、山間の高地ならではの自然に囲まれた絶景の露天風呂が名物です。また、日本一硫黄濃度が高い温泉として知られ、硫黄成分を多く含んだ白濁した温泉が特徴的です。「万座温泉」のある白根山一帯では硫黄の匂いが立ち込め、地面に染み込んだ雨水や地下水が水蒸気となって硫黄成分を含んだ硫化水素ガスと共に噴き出しています。その噴出口がある「万座空吹」からはもくもくと白い煙が上がっていますが、付近は立ち入り禁止区域となっている為、近づく事はできません。硫黄濃度が濃いために一帯は草木が生えず、岩肌が露出しています。しかし、「万座空吹展望台」なる場所から眺める事ができるので、「万座温泉」に立ち寄ったらぜひとも見ておきたいものです。泉質は酸性硫黄泉、源泉数15、泉温45℃~80℃、毎分3,750リットルの湧出量があります。


万座温泉郷 / khf_fjs

 

開湯の歴史

「万座温泉」の開湯の時期は不明ですが、温泉は自然湧出していてかなり古くから利用されていたと思われます。温泉がある白根山付近は山奥の硫黄が立ち込める不毛の土地で、冬は雪深くなる寒冷地でしたら、人が定住するには不向きな土地でした。

それでも「万座温泉」付近の熊四朗岩窟では石器が出土しているので、先史時代には人間が生活して湧き出る温泉を利用していたと推測されます。戦国時代には武士が湯治に訪れた事もあるようですが、江戸時代になって湯治場として利用されていたようです。しかしながら、「東の草津、西の有馬」といわれるように白根山の反対側には有名な「草津温泉」がある事から、「万座温泉」の知名度はイマイチだったと思われます。明治時代になって湯宿が開業されるようになりますが、いずれにしても山奥で交通の便も悪い事からひっそりと営業されていました。戦後、有料道路の開通や西武グループによって大規模開発が進み、現在の「万座温泉」の土台が出来上がったというわけです。

湯めぐり手形

万座温泉では気軽に各施設の温泉を楽しめるように「湯めぐり手形」を販売しています。「湯めぐり手形」は宿泊者と日帰り入浴者のいずれも購入できますが、種類が違います。宿泊者の場合は手形を1枚1,200円で購入すれば宿泊している施設とは別に他の施設を3回まで無料で入浴できます。4回目以降は別途500円を支払えば入浴可能です。又、日帰り入浴者の場合は手形を700円で購入すれば、各施設を500円で利用できます。

 

日帰り入浴・温泉

万座温泉には日帰り入浴を受付ている数多くの宿泊施設があります。万座プリンスホテル、万座高原ホテル、日進館、万座ホテル聚楽、万座亭、豊国館、湯の花旅館、嬬恋プリンスホテルなどです。万座プリンスホテルは万座スキー場に直結する3つの宿泊棟、客室数232の大型リゾートホテルです。これだけの大型ホテルの浴場ですが、豊富な温泉湧出量を背景に源泉かけ流しを実施しています。浴場には男性用2つ、女性用2つ、共用1つの露天風呂がある「こまくさの湯」、女性用屋根付露天風呂の「しゃくなげの湯」、男性用2つ、女性用2つの内湯「ななかまどの湯」があります。男女共用の露天風呂は女性はバスタオルもしくは湯浴み着の着用化なので入りやすくなっています。バスタオルはレンタルもできますし、湯あみ着は売店で販売もしています。万座高原ホテル(旧名万座高原ロッジ)は万座スキー場傍、万座プリンスホテルの向かい側にある三角屋根の4階建てのリゾートホテルです。名物の石庭露天風呂には8つの湯船があり、水晶の湯、白滝の湯、紅の湯、龍泉の湯、琥珀の湯、早巌の湯、三味の湯の7湯は男女共用で、嫁取の湯のみ女性専用の湯となっています。共用風呂はプリンスホテル同様、女性はバスタオルか湯浴み着を着用して入浴できます。又、屋内には男女別の湯船が1つずつある内湯「百泉の湯」があります。豊国館は万座高原ホテルの隣にある昭和2年創業の木造3階建ての老舗旅館です。32部屋の本館と8部屋の新館があり、全て和室で自炊室もあります。スキーシーズン中は大半がスキー客が多いが、シーズン以外は連泊をする湯治客も多い。日帰り入浴も受け付けており、宿泊客と同様の風呂を500円で利用できます。男女別の内風呂が1つずつと、女性専用の露天風呂(2.5メートルx3.5メートルx60㎝)が1つ、男女共用の露天風呂(3メートルx9メートルx1m)が1つあります。万座ホテル聚楽には万座温泉スキー場の南東にある北欧風の高原リゾートホテルです。ホテルより800メートル離れた奥万座から源泉を引いており、源泉かけ流しの温泉が楽しめます。源泉から200メートルほどの場所に抜気槽と呼ばれる装置があって、ここで硫化水素ガスの濃度を下げています。更にホテルまでの600メートルの間に昇温槽と呼ばれる装置にて下がった源泉の温度を再び上げてから湯船に注ぎます。ホテルには大浴場と露天風呂があり、空吹き展望風呂からは万座名物の空吹きが間近に見えます。日帰り入浴では平日・土曜が12:30~16:00、日曜・祭日が11:30~16:00となっており、大人1,000円、小学生500円ですが、公式HPにある割引券をプリントアウトして持参すれば800円で入浴できます。万座亭は客室数48のログハウス風の旅館です。ヒバ材造りの内湯と丸太組のログ露天風呂が男女別に1つずつあって、2つの貸切風呂があります。ログ露天風呂はログハウスの中に温泉がある感じですが、外の景色は見えるようになっていて開放感ある露天風呂です。日進館は旧名万座温泉ホテルで、150年の歴史がある客室数177の大型ホテルです。日帰り入浴では本館の大浴場「長寿の湯」と露天風呂「極楽湯」が利用できます。大浴場「長寿の湯」には純天然木の湯船の「苦湯」、屋根付露天風呂の「姥苦湯」、熊笹を浮かべた屋根付露天風呂の「ささ湯」、万座の湧水を温めた「真湯」、「滝湯」の6つの湯船があります。又、日帰り入浴では宿泊者専用の「万天の湯」と貸切風呂「円満の湯」は利用できません。湯の花旅館は昔の湯治宿の雰囲気を残す一軒宿の旅館です。日本で唯一といわれる名物の「猿のこしかけ湯」があり、薬効作用があるといわれる猿のこしかけを使用した万座の源泉に浸かる事ができます。旅館には男女別の内湯が1つずつと男女共用の露天風呂があります。内湯に延寿の湯と呼ばれる「猿のこしかけ湯」がありますが、6~7人サイズの木の湯船の脇に木の枡があって、源泉が猿のこしかけとマツフジの蔓が入っている木の枡を通る事で、そのエキスが源泉かけ流しの湯船に注がれる仕組みです。又、露天風呂は男女共用ですがバスタオルも着用可で5~6人サイズの湯船となっています。

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